ミシェル・ルグラン
先日、作曲家でありジャズ・ピアニスト、更に映画監督、俳優...と、幅広く活躍されていたミシェル・ルグランが亡くなりました。
ルグランは、フランス出身の映画監督ジャック・ドゥミとコンビを組んだミュージカル映画「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」をはじめ、アカデミー賞主題歌賞を受賞した「華麗なる賭け」など、20世紀後半の映画音楽界に多大な功績を残されました。
華麗なる賭け <1968年公開 アメリカのサスペンス映画>
youtu.be「The Windmills of Your Mind(風のささやき)」
アカデミー主題歌賞受賞
作曲:ミシェル・ルグラン 唄:ノエル・ハリソン
ルグランは、私たち otohana にとっても特別です。
ルグランがいてくれたから今の otohana があると言っても過言ではないような存在です。
otohana のレパートリーの中にはメンバーの Mika が採譜・編曲した作品が数多くありますが、実はそれらの中で一番最初に完成したのが、『ロシュフォールの恋人たち』による大幻想曲 でした。
今でこそ「ジャンルを問わないピアノ以外の作品を、できる限りピアノだけで、ピアノならではのアレンジで演奏する」のが otohana のスタイルの一つとなっていますが、そのはじまりは、ルグランだったのです。
「ロシュフォールの恋人たち」は、1967年に公開されたジャック・ドゥミ監督のフランスのミュージカル映画。
「『ロシュフォールの恋人たち』による大幻想曲」は、その劇中に流れるたくさんの名曲を Mika が楽譜に書き起こし、更に新しいアイディアを盛り込み、ピアノデュオのメドレー作品として仕上げたものです。
演奏時間15分という otohana のレパートリーの中でも長めの曲ですが、弾いていると不思議と「長いなあ」という気はしません。
コンサートでも毎回大好評で、演奏分数をお話しして「そんなに長かったの!そんな風に感じなかった!」とか「映画を観ているようでした」という嬉しいお言葉をいただいたことも。
それは、「ロシュフォールの恋人たち」だからこそ、ドゥミとルグランの世界だからこそ可能なことなのだと思います。
あのキラキラと次々に変わっていくカラフルなシーンの美しさがあるからこそ、ノンストップで表現した時に、めくるめく世界が開けるような効果を生み出してくれているのだと思うのです。
youtu.be
Grande Fantaisie sur Les Demoiselles de Rochefort
『ロシュフォールの恋人たち』による大幻想曲 (ダイジェスト版)
作曲:ミシェル・ルグラン 採譜・編曲:Mika
ルグランの遺してくれたたくさんの素晴らしい作品に、心からの感謝の気持ちと敬意を持って、これからも大切に演奏させていただきたいと思っています。
・・・今週のひとこと・・・
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