雨の日には、ピアノの本を
前回、7月6日の「ピアノの日」にちなんで、ピアノが登場する本をご紹介しました。
本を読むのにぴったりな雨の季節は、もう少し続きそうなので、更にもう一冊ご紹介!!
もちろんピアノが登場する本です。
こちら!
60秒のきせき 子ネコがつくったピアノ曲
レズリア・ニューマン ぶん
エイミー・ジューン・ベイツ え
小川仁央 やく
作曲家のモシェ・コルテは、街角でひとりぼっちだった黒と白の子ネコに「ケツェル」と名付け、一緒に暮らすことにします。
一人と一匹の生活が始まったある日、モシェのもとにコンテストの知らせが入ります。
聞こえる音を全て音楽に変えてしまうほどの作曲家、モシェはすぐに曲作りに取りかかりますが、今回ばかりはなかなか進みません。
なぜなら今回のコンテストには「応募作品は60秒以内であること」という制約があったのです。
長い曲ならお得意なモシェですが、それほどまでに短い曲となると、困ってしまいます。
モシェはだんだんに元気をなくし、音楽からも遠ざかっていきました。
そんなモシェの姿を見たケツェルは、「大好きなモシェが元気をなくしたのは、きっとあの手紙(コンテストの知らせ)のせいだ」と思い、その手紙をやっつけようと試みます。
手紙のところへ行くためにピアノの上を通ったケツェル。
鍵盤の上を歩いたケツェルの四本の足は、メロディーを奏でます。
ハッとしたモシェは、聞こえてきたメロディーを書きとめました。
その音楽はちょうど21秒。
ケツェルによって、60秒以内の曲が生まれたのです。
雑踏する街角からケツェルを救った優しい作曲家モシェと、四本の足で偶然にも曲を作り、モシェを作品の生みの苦しみから救ったケツェル。
そんな一人と一匹の繰り広げる素敵な物語は、なんと、アメリカで実際にあったお話だそう!
とても情熱的なモシェと、すごいことを難なくこなすマイペースなケツェルとのやり取りが、本当にかわいらしくて微笑ましいです。
気になるのはコンテストの結果 ...
それはお話を読んでからのお楽しみです。
(この時に生まれた曲『ピアノのための小曲:四本のあんよ』が CD になっている、ということだけお伝えしておきます!)
前回ご紹介した本も素敵な絵の絵本でしたが、今回も素晴らしい絵!
ページいっぱいにあふれる優しい絵は、優しい物語の中に入り込んだ気分にさせてくれます。
いつも飾って眺めていたいほどで、特にケツェルの柔らかそうな毛並みは、ホワホワしていて抱っこしたくなります!
ピアノにまつわる素晴らしい絵本にまた出会うことができ、嬉しい otohana 。
「日常にあふれる全ての音が音楽であり、奇跡である。」
そんなことを気づかせてくれる、素敵な一冊です。
ピアノと猫とotohana といえばこちら!!
ねこふんじゃった ~otohana ver.
こちらは、遊び弾きで生まれたアレンジ!!
日常のふとした瞬間に生まれました。
・・・今週のひとこと・・・
♡リトルプレス『はにほ vol.01 創刊号』
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